引っ越し二日目【妊娠23週1日目】
2018年4月10日(火)
8時頃、目が覚めると身体が重い。
足を見てみると、太さは少し落ち着いたように見えたが、歩くとまだ痛みがあった。
ずっと横になっていたい・・・と思っていたが、今日は、母と市役所へ何かと手続きをする予定となっていた。
障害者手帳などの変更だとか、福祉関係も色々。
旦那は、自宅に新しい家具が届く予定だったので待機していた。
母は平日が仕事だけど、この日は有休を使い「市役所へ行くなら今日しかない」という事で、午後にタクシーで向かった。
私はと言うと、もう既に疲れていて、眠気さえ感じていた。
福祉課へ行き、担当のお姉さんの話しを聞く。
どのくらい経ったのだろうか・・・その時の事はあまり覚えていないが、私は物凄い眠気で、意識が朦朧としていた。
何処でも良いから倒れたいくらいで、必死に職員の人の話しを聞く。
・・・でも無理だった。
常に下を向いて目が閉じてしまっていた。
「もうちょっとなんで頑張ってね」と言われて、少し恥ずかしかったが、それでも目が閉じかかってしまう。
母「大丈夫?」
私「もう無理だ・・・」
どんなに眠くとも、人が話しをしている時に寝てしまうのは如何なものか。
夜だってしっかり寝てるはずなのに、なんでこんなに眠いんだ・・・。
椅子に座っているのすら辛い状態。
後々思えば、妊娠しているのに動きすぎだった。
この時、私の身体の中では大変なことが起きていたのだった・・・。
何とか耐え抜き、市役所からタクシーで帰宅する。
自宅に帰ると、旦那が片づけをしていた。
かなりの量のダンボール。
「まずはリビングから片付けよう」と、私と旦那は次々に物を取り出す。
母「ねぇ、これ何?・・・これは?」
母は目が見えないため、誰かが見てあげないと分からない。
その度に私と旦那が何度も答えていた。
でもね、やっぱり旦那に聞くのは嫌みたいで、自分の娘を使いたがるもので、「ちょっと、〇〇ー!!」と大きな声で私を呼んでくる。
母「あんたが私の目になってくれないと分からないじゃない!」
目が見えないって、周りの状況を理解できないから、どうしても自分勝手な発言になってしまうんですよね・・・。
疲れて市役所から帰ってきて、それでも片づけをしているんだから、相当なストレス。
昔から、母はすぐに感情的になる性格で、何かと私には怒っていた。
でも失明してからは「目が見えないんだから仕方ない、何を言っても、あー言えばこー言うになってしまうんだから、私が諦めるのが一番楽。」そう思うようにしていた。
それを見ていてモヤモヤしていたのが旦那だった。
多分、言いたい事はあっただろう。
でも、私は母と旦那の間で、ピリピリした空気になられるのが一番嫌で・・・
だから旦那に「お母さんの部屋から片付けて、うちらのは後にしよう」と言ったのだった。
21時。
「もう無理、足と腰が痛い」
母の部屋は半分以上は片付いてきている。
母は「明日から仕事なんだから、片づけるのは今日しかない」と言って、止めようとはしなかった。
私「もう止めようよ。疲れたよ」
そういうと母は「私は今日しかないの!やる気が出てるのに、何でそんな水差すような事言うの!!」と怒ってきた。
はぁぁ・・・とため息を漏らす。
旦那は何も言えない状態。
一緒に片付けてくれているし、母の押し入れとかにダンボールを入れてくれているのは旦那だし、彼も相当疲れているだろう・・・。
なんていうか、母に対して"諦め"は常にあったが、旦那がいる事でイラつきも覚え始めてきた。
色んな事に対して怒りたくなる。
勿論母に対してもだし、旦那に対しても。
「ふざけんなよ、私が妊娠してる事忘れてるんじゃないか?」
「同じこと何回も聞くし!それだけで疲れるわ!!」
「私がこんな状態なんだから、進んで手伝ってやってよ!」
「疲れなんかあんたらより何倍も感じてるわ!腹がでかいんだよ!くそったれ!」
多分言えば止まらないほど暴言が出てきそうだった。
でも結局口にする事はなく・・・。
その日は23時頃にようやく寝る事が出来たのだった。